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新人エンジニアにありがちな「わからないことがわからない」場合の対処法

公開日

この記事を読むことで得られるメリット

  • 「わからないことがわからない」状態を自己認識できるようになる
  • 効果的な質問の仕方と知識のギャップを埋める方法を習得できる
  • チーム内でのコミュニケーションが改善される
  • 技術的な成長を加速させるマインドセットが身につく
  • 先輩エンジニアとして新人をサポートする方法も学べる

この記事を読むのにかかる時間

約10分

「わからないことがわからない」とは何か

「何がわからないのか言語化ができず、質問もできない状態」である。 エンジニアリングの世界では、特に問題解決において重大な障壁となる。なぜなら、自分が何を知らないのかを認識できないため、適切な質問ができず、効果的に学習を進められないからである。

なぜ新人エンジニアに起こりやすいのか

新人エンジニアがこの状態に陥りやすい理由はいくつかある:

  • 専門用語や概念の理解不足
  • プロダクトやサービスについての理解不足
    • プロダクトの課題解決、機能、システムの仕様
    • ユースケースや実際にサービスを利用するユーザー
  • 全体像を把握できていない
  • 質問することへの心理的抵抗(無能に見られたくない)
  • 技術スタックの複雑さと広さ
  • 経験不足による問題の構造化能力の欠如

自分が「わからないことがわからない」状態かを確認する方法

以下のサインに心当たりがあれば、あなたはこの状態にあるかもしれない:

  • タスクの完了に予想以上に時間がかかる
  • 同じ説明を受けても理解できない感覚がある
  • チームの会話についていけない
  • コードレビューでの指摘が多い
  • 「なんとなく動いた」と感じることが多い

ちなみに、わからないと思っていることの中には、実はわからなくてもいいことも含まれていたりする。そういうことも含めてわからない状態

具体的な対処法

わからないことを放置しない

どうせわからないし、関係ないし、、、が一番危険である。

逆にわかっていることが本当にわかっているのか確認する

わかっていると思っていることが実はわかってない可能性がある。わかっている前提で話を進めると、より複雑な結果になる可能性がある。

質問の仕方を学ぶ

効果的な質問は、「わからないことがわからない」状態を脱するための鍵である。

  • 何を試したのか、どこでつまずいているのかを明確にする
  • XY問題を避ける(実際の問題Xではなく、自分が思いついた解決策Yについて質問してしまう)
    • 質問する目的、経緯、文脈、解消したい課題、前提知識を添えることで回答する側が適切に回答をしやすくなる
  • 自分の理解を言語化してフィードバックを求める

基礎知識の再確認

土台となる知識を固めることで、新しい概念を理解する枠組みができる。

  • プログラミング言語の基本構文
  • 使用しているフレームワークの公式ドキュメントを読む
  • コンピュータサイエンスの基礎概念の復習
  • 開発環境やツールの基本的な使い方

先輩のプロジェクトや仕事の進め方を見て学ぶことや、自分に与えられた役割はなんなのかを理解することも重要である。

メンターやチームメイトとの関係構築

サポートネットワークを作ることで、知識のギャップを埋めやすくなる。

  • 定期的な1on1ミーティングを設定する
  • ペアプログラミングの機会を作る
  • コードレビューを学びの場として活用する
  • 質問しやすい関係性を構築する

ラバーダック・デバッギング

問題や概念を整理したり、誰かに説明することで、自分の理解度と知識のギャップを明らかにする。

  • 誰かに説明する
  • ブログ記事やドキュメントを書いてみる
  • チーム内で学んだことを共有する機会を持つ
  • わかりやすく説明できない部分が理解が足りない部分である

先輩エンジニアができるサポート

「わからないことがわからない」状態の新人をサポートするために、先輩エンジニアができることもある。

  • 質問しやすい環境を作る(「バカな質問はない」という文化)
  • コンテキストを積極的に共有する
  • 技術的な意思決定の背景を説明する
  • 定期的なフィードバックを提供する
  • 小さな成功体験を用意する